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すみだ北斎美術館の謎を追う 第24話 怪しい北斎の門人の作品を購入!その3 [官僚利権とすみだ北斎美術館の研究]

20161119-1.jpg墨田区が平成23年度補正予算で購入した大山北李(おおやまほくり)の肉筆と言う名目で15万4千710円で購入した「享保雛図」(きようほひなず)と言う肉筆です。

これも明らかに現代に描かれた贋作だと私は鑑定致します。

その根拠は、時代考証をしてみますと解ります。

先ず、男雛が両手で握って居るものは、束帯の着用の際、右手に持つ細長い板でこれは笏(しゃく)と言われるもので、威儀(いぎ)を正すものとして用いられたものです。

この笏を両手で持った描写は、威儀に反するもので、威儀とは礼式にかなった、重々しく威厳のある態度・動作を意味しますから、威厳を削ぐ意図が感じられます。

また、この雛人形には、当然ある筈の親王雛は繧繝縁(うんげんべり・うげんべり)の厚畳に座っていません。

墨田区の享保雛図は、皇室を地べたに座れせて居るのですから、皇室に対する無礼どころか悪意を感じざるを得ません。

まして、厳しい身分制度のあった江戸時代にこの様な無礼な描き方許される筈がありませんし、庄内藩士であった大山北李がこの様な無礼な事をするとは思えません。

20161119-2.jpgこれが繧繝縁で最も格の高い畳縁で、天皇・三宮(皇后・皇太后・太皇太后)・上皇が用いるるものです。

庄内藩士であった大山北李がこの様な延喜式にもある重要な作法を知らない筈がありませんから、こうした歴史的背景を知らない現代の贋作作成者が捏造したものであると私は判断致します。

更に、全体に皺ががあり、これは保存の程度が悪いと言うよりも表装がかなり悪い事がここからも伺われます。

これも明らかな贋作だと私は鑑定しましたので古美術に関心がある美術大学の学生さんや研究者の皆さんはこの作品を研究対象にしていただけたらと願います。

私は贋作と鑑定しますが、もしも本物だったら庄内藩士であった大山北李が幕府や天皇制に対する反逆者だった事になってしまいますから、研究対象としては学術的に注目されるはずです。

享保雛は江戸中期の享保年間(1716年~1736年頃)の江戸が拡大し非常に景気の良い時代に京都で生まれて各地に広まったお雛様です。

この時代は、好景気を背景に豪華絢爛がもてはやされ、お雛様も豪華で高級なものがもてはやされ大きさも、初期は寛永雛ベースの13センチから18センチほどのものでしたが、どんどん大きな物になっていき、45センチから60センチ位のまで作られるようになりました。

これは現在国立博物館等に展示されているのを見ますので是非ご覧いただき笏(しゃく)をどの様に持って居るのかご確認いただければ幸甚です。


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すみだ北斎美術館の謎を追う 第23話 怪しい北斎の門人の作品を購入!その2 [官僚利権とすみだ北斎美術館の研究]

20161118-1.jpg画面中央の肉筆が墨田区が平成23年度補正予算で取得した北斎の門人菱川宗理の肉筆として購入した「立美人図」です。

私はこの肉筆を見て一発で贋作である事が分かりました。

何処かで見た事がある様で違和感を感じ、特に肩の骨格と腰の骨格が釣り合わず所謂奇形なのです。

どう考えても菱川宗理の肉筆とは思えませんから100パーセント贋作であると鑑定致します。

そこで、本物の菱川宗理の肉筆と比較してみましょう、左は「遊女と禿図」(出光美術館所蔵)と右の「遊女立姿図」(ボストン美術館所蔵)と並べてみましょう。

こうすれば、目利きの方ならお分かりだと思います。

墨田区は、平成23年の補正予算で北斎の門人菱川宗理の肉筆として1,022,300円購入した「立美人図」が極めて粗悪な贋作である事がお解り戴けるのではないでしょうか。

お解りにならない方の為に解説しますと、左の「遊女と禿図」(出光美術館所蔵)のほぼ中央から下の部分と右の「遊女立姿図」(ボストン美術館所蔵)のほぼ中央から上の部分を合成しただけの大変お粗末で粗悪な贋作です。

20161118-2.jpg取得理由を調べて見ますと、「平成23年9月6日(火)に開催した平成23年度すみだ北斎美術館北斎資料収集委員会及び評価委員会で調査検討の結果、すみだ北斎美術館の収蔵資料として適当であると全委員及び全評価員が判断した」と書かれております。

つまりこの人達は古美術品の価値や真贋を鑑定出来ない似非専門家である事をこの事実は物語っています。

20161118-3.jpg当時納入した業者は墨田区にこれまでに5億円以上の北斎資料の納入実績と馴れ合い関係があると見られる三田アート画廊(株)である事が分かります。

本来古美術の本物の専門家が複数居ればこの様な粗悪に贋作を掴まされる事は有り得ませんが、墨田区は私が再三指摘しているにも関わらずそうした体制を取ろうとしません。

つまり正義が通用しない闇の利権の構造があり、地方自治法等に違反しない様に形だけの資料評価体制を作り全て随意契約で多額の税金を利権を持つ組織がくすねる仕組みが浮かび上がって来ました。

20161118-4.jpgこれはこの資料の取得に係る起案書の決裁者の分かる起案書の下駄判と言われる部分ですが、ここからこの闇利権に関わる幹部職員の役割が読取れます。

先ず決定者蘭をご覧ください。

最終決定は当時の山崎区長の押印がありこうした体制を認め又はやらせて居たのは前山﨑区長であった事が分かります。

その隣には文書取扱主任とあり高野と押印が押されていますが、これは現在の高野祐次副区長でこの時から前山﨑区長の懐刀だった事が分かります。

次に審議蘭をご覧ください当時の久保副区長の押印があり、定年退職後は公益財団法人墨田区文化振興財団久保孝之理事長に天下りをしており、ここがすみだ北斎美術館の指定管理者になっています。

その隣の部長蘭に鈴木と押印があるのは現在の鈴木陽子総務部長であり、歴代の総務部長をこれまでに追跡調査して見ると天下りと利権に深く関わって居る事が見えて来ました。

20161118-6.jpg過去にご覧の岡田貢総務部長が居ましたが、私が自民党の政調費の情報公開を行った際に非常に非協力的な態度から直感的に何かあると思い徹底的に調査してみると官僚利権の巣窟と言っていい程ボロが出て来ました。

岡田貢総務部長の経歴を調べてみると、墨田区商工部産業経済課長→すみだ中小企業センター館長→企画経営室長→総務部長と言う経歴である事が調査の結果判りました。

そこで何をして来たのかを調査すると、抜粋すると曳舟駅前再開発事業、あづま図書館と寺島図書館を廃止し統合新図書館(現ひきふね図書館)を画策、北斎館の建設計画推進、両国公会堂を取壊し新たなハコモノの建設を計画、国際交流センターの新設などが起案していました。

更に、旧庁舎跡地の底地の売却で岡田貢総務部長の悪事を見抜きました。

それは不動産定士法に基づく鑑定評価額が18億2千万なのに、鑑定評価額を少なく見せる為に不動産鑑定士に10年間転売禁止を附して再鑑定を要求、鑑定士はこれは不動産定士法に基づく鑑定評価額では無いと断った上で意見価格として12億5千万円を出しました。

これを財産価格審議会の資料には不動産鑑定士の評価12億5千万円と記載し、不動産定士の鑑定評価額と思いこませて財産価格審議会の議決経て、区議会には売り払い価格13億円とだけ記載しチェック力の無い議会で議決させました。

つまり区民の財産を5億2千万円も天下り会社の国際ファッションセンター株式会社へ売却し区民の税金5億2千万円が国際ファッションセンター株式会社の懐に入ってしまっていたのです。

私がこれに気付いたのが議会での議決があってから2年経過した頃に情報公開で知って直ぐに訴訟をお越しました。

その結果、岡田貢総務部長は小心者の区長がやばいと思ったのかトカゲの尻尾切にされ事実上クビで退職しています。

裁判では出訴期間(1年間)が争点になり私は負けてしまいましたが、私がもっと早く議員になれていればこの事は直ぐに見抜き、出訴期間内に訴訟が起こせ区長から5億2千万を取り上げる事が出来たと思います。

墨田区の活性化には天下り利権を徹底的に破壊すべきだと思いますし、こうした事に関わる幹部職員を徹底的マークして追い詰めるしかありません。

組織と言う群れの中で数で保護されて居ると勘違いする輩で、本当に怖いのは一匹狼でもしっこく獲物を追いかけられればやがて群れの中から押し出されて来ますし、本当に強いのは正義への情熱ではないでしょうか。


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すみだ北斎美術館の謎を追う 第22話 怪しい北斎の門人の作品を購入!その1  [官僚利権とすみだ北斎美術館の研究]

20161115-1.jpgご覧の肉筆は、葛飾北斎の門人(もんじん:意味は弟子のこと)である二代北斎(にだいほくさい)の肉筆として墨田区が平成24年11月に324,000円で購入した「徳川家康束帯坐像」(とくがわいえやすそくたいざぞう)と言われるものです。

2代北斎と称す浮世絵師は、複数居たと言う記録が当時の文献にあり墨田区が購入したものはその内どれなのかも、取得時の起案書には記載がありません。

結論から申しますと、これも贋作を買ってしまった可能性が高いと私は指摘させていただきます。

2代北斎が複数存在したとされる根拠は、二世葛飾北斎辰政、東都二世鈴木北斎辰政、亀屋喜三郎即、橋本庄兵衛等の名前が登場しますが、当時は名前を変える事がよくございましたので、同一人物である可能性も考えられます。

こうした学術的な背景が不明確な状態で、公金で真贋が曖昧なものを買う事は、価値の無いガラクタを掴まされる危険がありますので、手を出すべきでは無いと思います。

更に疑問な点が、江戸幕府の将軍であり既に神格化されている徳川家康公の姿を、大名絵師以外の浮世絵師が描けたのかと言う疑問がございます。

歴史的には、寛政の改革以後江戸幕府の禁令によって、徳川家や天正年間以降の大名家を描くことは禁止されておりましたし、文化元年(1804年)『絵本太閤記』を錦絵にした喜多川歌麿らは処罰されています。

時代考証を考えますと、狩野派の狩野探幽等の大名絵師ならともかく、一塊浮世絵師に過ぎない二代北斎が徳川家康像を描けるとは考えられません。

何しろ、当時は士農工商と言う天と地の差がある厳しい身分制度があり、特に武士の姿を描く事はご法度でしたし、武士が無礼な行為だと感じれば「無礼打ち」又は「斬捨ご免」と、その場で斬殺しても処罰されませんでした。

当時の庶民が自分の命を代償にしてまで将軍の絵を描くとは考えられません。

こうした時代背景を精査しますと、落款が二代北斎ならこうした当時の身分制度を知らない、比較的新しい時代の人が描いた贋作の可能性が非常に高いと言わざるを得ません。

資料評価員の取得に当たってのコメントが「浮世絵師が家康の肖像を描く事は珍しく、展示のみならず研究資料でもある」と書かれており、そのお粗末さには唖然としました。

つまり贋作である事をこの部分は認めた様なもので「浮世絵師が家康の肖像を描く事は珍しく」では無く、ご法度でしたから描けない筈であるとなるのが正解ではないでしょうか。

まして「展示のみならず研究資料でもある」と書かれており、歴史的の時代考証も出来ない無知な輩が研究したところで、いかにも権威を振りかざすかの様な論調で、やたら常套的なほめ言葉の羅列でしかない論文の体をなさないものが出て来るるだけだと思います。

墨田区の定義する学識経験者のレベルなのかと思いますととても寒くなります。

こんなものを展示されたら墨田区民の恥を晒すのも同然ですし、研究成果が「ガラクタでしたの山」となる事も予想されます。


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すみだ北斎美術館の謎を追う 第21話 価値の低い保存の悪い版画も高値購入!その1 [官僚利権とすみだ北斎美術館の研究]

20161114-1.jpgご覧の版画は墨田区が平成20年3月10日に葛飾北斎の版画として210万円で購入した「鎌倉江ノ島大山 新坂往来双六」ですがこの購入価格に疑問がございますので指摘させていただきます。

先ず余白(マージン)の部分に注目ください。

虫が食ってしまった跡が複数見られますまし、中央部分には四つ折りにされていたと思われる折り目が付いていますし、上部は茶色く変色しています。

この様なものを古美術の世界では保存状態が良くないとか、保存の程度が悪いと言いい、取引価格は極端に安くなります。

これを墨田区は210万で買って居るのには驚きました。

墨田区は世界的に有名な葛飾北斎を顕彰するとして美術館を建設し、展示を目的に買うならこの様な保存状態が良くないものを買うデリカシー(delicacy)の無さを考えますと、そもそも美術品を扱える人達では無い事が分かります。

良心的な美術店価格と品物をご覧ください。

20161114-2.jpgこれは私も利用する京都の美術店ではご覧の様な保存の程度の良い「鎌倉江ノ島大山 新坂往来双六」が何と30万円で売られていました。

こちらの素晴らしさは、左右上下3つ折りにされており、当時双六として持ち歩き易い様に9つ折りににされ販売されて居た事がここからうかがう事が出来ます。

当時は恐らく中々遠くへ旅に出られない庶民が双六をする事で旅をしている気分に浸った事が偲ばれます。

こうした想像力を掻き立てる様な保存の程度の良いものを本来は美術館は置くべきではないでしょうか。

墨田区の場合は、1億円の基金が利権となり精勤を食い荒らす理由として保存の程度や価値の低いものでも意図的に高く買い取り税金が売り主に渡り、価値の低いガラクタがその代わりに納入されていると考えざえるを得ません。

こうした資料を見ても北斎美術館は世界的に有名な葛飾北斎を顕彰すると言うのは大義名分に過ぎず、価値の無いものを美術品と言う名目で高く買い、その差額は利権の闇の中は飲み込まれて行くのではないでしょうか。


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すみだ北斎美術館の謎を追う 第20話 価値の低い後刷り版画も高値購入!その3  [官僚利権とすみだ北斎美術館の研究]

20161113-1.jpgご覧の葛飾北斎の版画は墨田区が平成19年230万円で購入した「文鳥と辛夷花(ぶんちょうとこぶしのはな)」です。

情報公開で得られた写真が素人がデジカメで撮影したものを縮小コピーし並べたもの複数回コピーが繰り返されたのか元の色が分からないほど酷いものです。

しかし、これは敢えて後刷り版画である事を隠す為に行われた可能性が疑われます。

つまり、これだけでも価値の低い後刷り版画である事が分かります。

20161113-2.jpgこれは初刷りと思われる「文鳥と辛夷花(ぶんちょうとこぶしのはな)」ですが、上の墨田区所蔵のものには落款部分に極め印と版元印がございませんが、これには双方がございます。

墨田区は2,300,000円で購入していますが価値の低い後刷り版画を初刷りなみの価格で購入して居る事が分かります。

後刷りなら30万円程度が妥当な金額だと思いますので墨田区の所蔵のものはやはり利権の残滓としか言いようがございません。

そもそも後刷り版画を北斎専門の美術館が購入するのであれば既に美術館としての体をなしていませんし、後刷りでは北斎の作品の良さが分からなくなってしまうからです。

毎年1億円の北斎資料収集基金は過大過ぎて使い切れない上に、別に北斎基金が作られ天下りの利権が強化されているにも関わらず区議会では自民党、公明党等が賛成多数で新たな基金を承認してしまうのですから呆れたものです。

最近では北斎の作品が出まわらなくなり、基金が使い切れな様で門人の作品を多く買う傾向にありますが、これもいかがわし肉筆やガラクタを買い漁る傾向が見られます。

門人のものとなると情報がかなり少なくなるので贋作が作り易い為にかなり多くの贋作を掴まされる可能性がありますし、そもそも知名度が低い傾向にありますので取引価格もそれ程高くありませんし、将来の値上がりも期待できません。

墨田区の資料収集員や学芸員では鑑定や相場の把握は無理だと私は思います。

この問題も引き続き特集しますので是非ご覧下さい。

あなたも目利きになれると思います。


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すみだ北斎美術館の謎を追う 第19話 墨田区が約580万円で購入した北斎肉筆「杜鵑」 [官僚利権とすみだ北斎美術館の研究]

20161112-1.jpgご覧の肉筆は平成20年5月8日に墨田区が葛飾北斎の肉筆として5,775,000円で購入した「杜鵑(ほととぎす)」と題されたものです。

実は、この肉筆は以前某美術館の所蔵だった経緯がありますが、その頃から葛飾北斎の筆なのか疑問を持てれていました。

私自身鳥獣保護の為に猟友会に所蔵し有害鳥獣保護の為に野山に行き鳥獣を見ますが、この肉筆には嘘があります。

それは、杜鵑は飛行中は足を揃えて羽毛の中にしまうか、足を後ろに伸ばして揃えて飛んでいます。

ご覧の肉筆の様に足を前に出す時は着地の直前に見られますが、その時には空気抵抗を増やし減速する為に尾羽を広げ、主翼も空気を包み込む様に広げます。

更に、飛行中口を開けて飛ぶと言うのも見た事がありませんし、口ばしがやや短いのは何故でしょうか。

こうした点を見ても瞬間の芸術家と呼ばれる北斎がこの様な杜撰な描写をするでしょうか。

これらの観点から鑑定しますと贋作だと私は判断致します。

北斎と言われる肉筆を調査していると版画や北斎漫画に登場するモチーフ(motif)や登場物を似せたものが多数見られますがこうしたものの殆どが贋作である事は言うまでもありません。

それでは墨田区はどの様な理由で上記肉筆を購入したのでしょうか。

20161112-3.jpgこれが墨田区に北斎利権を持ち込んだと言える永田生慈墨田区北斎資料評価員の資料評価書ですが、真贋についての検証も無く適当、不適当蘭に「〇」を付けただけです。

つまり来歴等は一切調べておらず納入業者古美術長野の言い値のまま購入している事が分かると思います。

20161112-4.jpg元墨田区みどり図書館の館長だった故小島惟孝墨田区北斎資料評価員の資料評価書です。

お役人様である元墨田区みどり図書館の館長が専門家でも難しい古美術品や肉筆、古美術の市場価格など把握できるのでしょうか。

20161112-5.jpg版画の摺り師の新味正道墨田区北斎資料評価員の資料評価書です。

そもそも版画の摺り師が古美術品や肉筆、古美術の市場価格など把握できるのでしょうか。

こうした実態を見れば墨田区の官僚が天下り先目的で作る美術館がまともな美術館と言えるのでしょうか。

ご来館された方々にお願いですが、葛飾北斎の贋作をご覧になり「北斎は素晴らしい」などとおっしゃる事が無い様に願います。


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すみだ北斎美術館の謎を追う 第18話 価値の低い後刷り版画も高値購入!その2 [官僚利権とすみだ北斎美術館の研究]

20161111-1.jpgご覧の葛飾北斎の版画は、平成2年7月11日3,090,000円「冨嶽三十六景 御厩川岸より両国橋夕陽見」と呼ばれる版画ですが非常に保存状態が悪い上に精査しますと価値の低い後刷り版画を309万円と言う高値で購入している事が分かります。

つまりこれも利権が税金を食い荒らした残滓に過ぎないものですが、未だに墨田区はこれが価値の低い後刷り版画である事に気付いて居ない様で、すみだ北斎美術館のHPに掲載しているのをご覧下さればお分かりになると思います。

20161111-2.jpg先ずこの版画の古美術品としての価値に関する問題点を解説しますと一番上の矢印をご覧ください。

この部分で2つに折られて居る事が分かりしかもこの織り目が茶色く変色していますからかなり保存状態が悪い事が分かります。

続いて下の段の矢印部分を左から順番に解説しますと、一番左の矢印が示す竿の部分に微妙なズレ、続いてその隣の旅人の杖の上部にも点の様なズレがあり、一番右の旅人の竿は本来は白抜きである筈がズレて色が付いてしまっています。

更に手前の大川の水面部分をご覧ください初版なら全体的にベロー藍で濃い紺に着色されていますが薄い水色で刷られています。

また、上部の空の部分は吹きぼかしと言う手法で摺られていますが、初版と言われるものは重く雲が垂れ込める様に下がっていますがこれが上部だけで、川面の波のうねりとマッチしていません。

こうした事から価値の低い後刷り版画を初版並みの価格で意図的に購入した可能性が疑われます。

20161111-3.jpgこれは古美術商が平成11年末頃販売していたものですがその価格は200万円で墨田区が平成2年に購入したものよりも保存の程度が良く大川の水面部分は深い青で着色され明らかに区のものよりも初版に近いものです。

墨田区は葛飾北斎を顕彰する為に美術館を建てると言っておりますが、顕彰する側がここまで作品を見る力が無いと言うか目利きではない事を考えますと葛飾北斎の価値を逆に貶めてしまうのではないでしょうか。

葛飾北斎を顕彰するなら本物を展示すべきで、利権の残滓ばかり保管され、対外的に公開できるのがピーター・モースコレクションだけでは困ります。

葛飾北斎の本物の「冨嶽三十六景 御厩川岸より両国橋夕陽見」の初刷りをご覧ください。

20161111-4.jpgこれが初刷りで保存の程度の良いものです。

当時の旅人が両国から江戸に向かう旅心が良く描かれいますし、水面の深い青が舟板一枚下は地獄と言う大川(現隅田川)の怖さも表現して居ますし、重く垂れ込めた空が間もなく日暮れで渡れば宿で一休みと言う安堵感も描かれています。

やはり皆様には本物も北斎を見て欲しいと思います。

贋作や後刷版画ばかり見てしまうと本物が見えなくなってしまいまし、自称評論家と称する人達の権威主義的な論評ややたら常套的なほめ言葉の羅列に惑わされないで欲しいと願わずにいられません。


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すみだ北斎美術館の謎を追う 第17話 630万円で購入の扇面見立文殊図の価値は? [官僚利権とすみだ北斎美術館の研究]

20161109-1.jpgご覧の肉筆は墨田区が平成20年度に北斎の肉筆として6,300,000円で購入した「扇面 見立文殊図」と題されたものですが、ここまで画像が判別不能のれべるまで落とされてさひまうと逆に怪しさを感じてしまいます。

これだけでは誰の作品か不明と判断するのが妥当ではないでしょうか。

見立文殊図の意味を解説すると見立てとは、故事にちなんだ題材を当時の風俗で人物や背景を描いた絵の事で浮世絵等に良く用いられました。

文殊とは文殊菩薩の事で、仏閣などの絵や彫刻に描かれる特徴として右手に剣左手に経典を持っている姿が一般的で、智恵を象徴した存在です。

わかり易く言えば、故事に出て来る「三人よれば文殊の智恵」と言う言い回しがありますが、正にその智恵を象徴しています。

うっすらと人の姿が見えますが、題名にある文殊菩薩との関係性が不明です。

来歴を調べてみましても全く出て来ませんから、贋作の可能性がたかいと考えられます。

こんないい加減な資料に6,300,000円もの税金を使って購入する価値があるのか大いに疑問があります。


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すみだ北斎美術館の謎を追う 第16話 価値の低い後刷り版画も高値購入!その1 [官僚利権とすみだ北斎美術館の研究]

20161107-1.jpg区民の税金で189万円で購入した葛飾北斎の「百橋一覧」の改題版後摺「諸国名橋一覧」、改題版後摺がこんなに高い価格で購入されていました。

相場は物好きも居ますので大判版画を考慮しても30万円程度と思われますが、美術館が展示の為に購入するにはオリジナルではありませんので疑問があり、毎年1億円の北斎資料収集基金が使いきれず血税が捨てられた様です。

20161107-2.jpgご覧の版画は、葛飾北斎の「百橋一覧」(版元:西村屋与八)で墨田区は世界的な収集家であるピーター・モース氏のピーター・モース・コレクションを一括購入しており、価値のある初刷と思われる「百橋一覧」を既に所有しています。

それにも係わらず価値の無い後刷りを189万円で購入したのでですから毎年1億円の北斎資料収集基金が過大過ぎる割に良いものは流通していない為にガラクタしか買えない事を物語っているのではないでしょうか。

ちなみに画面右上の文章は、葛飾北斎がこの作品について悩みぬいたあげく、心の中に浮かんだ幽玄の世界を描いたものであるからその地名は知らないと言う事が書かれています。

これをわかり易く言えば、葛飾北斎の感じた黄泉の国を描いたと言っても過言では無いと思われ、他の北斎の名橋シリーズでは地名が書かれていますがこれには書かれていません。

つまり、現世には存在しない幽玄の風景ですから色のトーン抑えられているのがわかります。

しかしながら、永田生慈資料評価員らが購入した改題版後摺「諸国名橋一覧」には、版元が売り易い様に着色され北斎が描いた幽玄の世界が無残にも台無しにされてしまっています。

美術品の本当の価値が分からない輩が手を加えてしまいますとこうなりますし、まして利権を食い荒らす輩は毎年1億円の北斎資料収集基金を使いまくってその残滓がこうして残されるのです。

北斎を顕彰するのならその芸術性を評価し、芸術的な価値のある作品だけを集めるのが美術館だと思いますが、墨田区の場合、基金消化の為に北斎と関係づけて何でも莫買いし利権に変えてしまう発想の様です。

最近開館が近いせいか、各出版社が北斎を特集した新刊本を出していますが、その中身が大変お粗末なものが多く出版社の編集レベルがかなり落ちて居ると感じざるを得ず、鵜呑みにしないで欲しいと願うばかりです。


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すみだ北斎美術館の謎を追う 第15話 1260万円で購入の布袋図も利権の残滓!  [官僚利権とすみだ北斎美術館の研究]

20161106-1.jpgご覧のものは墨田区が平成24年10月30日に葛飾北斎の肉筆として12,600,000円で購入した「布袋図」と呼ばれるものですが、情報公開資料ではご覧の様な詳細が分からない程コピーを繰り返し見えずらくされた資料が出て来ました。

平成24年頃から殆ど価値の無い北斎の門人などの作品が大量に購入され様になりました。

ご覧の「布袋図」も構図や画風から北斎のものとは考えられませんが、これを購入した永田生慈資料評価員らのコメントをご覧ください。

20161106-2.jpg永田生慈氏らの取得資料に関する概要ですが、いかにも権威を振りかざすかの様な論調で、やたら常套的なほめ言葉の羅列でしかない事にお気付かれると思います。

肝心の来歴も過去に2ヵ所の美術館で所蔵された経緯があると書かれているので膨大な浮世絵の取引資料の中を探してみるとそれらしきものが出て来ました。

20161106-3.jpgこれがそうですが、筆のタッチから当ブログの10月31日に掲載したすみだ北斎美術館の謎を追う第10話2600万円で購入の波に「千鳥図」の筆に酷似しており、描かれたもの関係不自然でパーツを組み合わせ並べただけです。

この肉筆も私は贋作であると鑑定させていただきます。

「過去に2ヵ所の美術館で所蔵された経緯がある」という下りも、過去に所有していた美術館が贋作であるとの専門家の指摘を受けて売却したと考えると転売が繰り返された経緯が納得できると思います。

真筆ならまともな美術館なら先ず売りませんし、売る場合でも代理人を通じてより高く売れる可能性のある名門のサザビーズやクリスティーズのオークションで売る筈です。

名門のオークションでは売ったものが万一贋作だった場合、責任を持って買い戻しを行う為に、鑑定が非常に厳しいので通らないと考えて画商に流したと思われます。

贋作の見分け方はやたらと権威を振りかざす論調や、基礎学問的な過程がないやたら常套的なほめ言葉の羅列に惑わされない事です。

描かれたものに感情移入したり会話してみますと、贋作なら違和感や矛盾、疑問が感じられ、こんなものがあり得るのかと言うすきま風の冷ややかな感触が感じられるのではないでしょうか。


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