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すみだ北斎美術館の謎を追う 第19話 墨田区が約580万円で購入した北斎肉筆「杜鵑」 [官僚利権とすみだ北斎美術館の研究]

20161112-1.jpgご覧の肉筆は平成20年5月8日に墨田区が葛飾北斎の肉筆として5,775,000円で購入した「杜鵑(ほととぎす)」と題されたものです。

実は、この肉筆は以前某美術館の所蔵だった経緯がありますが、その頃から葛飾北斎の筆なのか疑問を持てれていました。

私自身鳥獣保護の為に猟友会に所蔵し有害鳥獣保護の為に野山に行き鳥獣を見ますが、この肉筆には嘘があります。

それは、杜鵑は飛行中は足を揃えて羽毛の中にしまうか、足を後ろに伸ばして揃えて飛んでいます。

ご覧の肉筆の様に足を前に出す時は着地の直前に見られますが、その時には空気抵抗を増やし減速する為に尾羽を広げ、主翼も空気を包み込む様に広げます。

更に、飛行中口を開けて飛ぶと言うのも見た事がありませんし、口ばしがやや短いのは何故でしょうか。

こうした点を見ても瞬間の芸術家と呼ばれる北斎がこの様な杜撰な描写をするでしょうか。

これらの観点から鑑定しますと贋作だと私は判断致します。

北斎と言われる肉筆を調査していると版画や北斎漫画に登場するモチーフ(motif)や登場物を似せたものが多数見られますがこうしたものの殆どが贋作である事は言うまでもありません。

それでは墨田区はどの様な理由で上記肉筆を購入したのでしょうか。

20161112-3.jpgこれが墨田区に北斎利権を持ち込んだと言える永田生慈墨田区北斎資料評価員の資料評価書ですが、真贋についての検証も無く適当、不適当蘭に「〇」を付けただけです。

つまり来歴等は一切調べておらず納入業者古美術長野の言い値のまま購入している事が分かると思います。

20161112-4.jpg元墨田区みどり図書館の館長だった故小島惟孝墨田区北斎資料評価員の資料評価書です。

お役人様である元墨田区みどり図書館の館長が専門家でも難しい古美術品や肉筆、古美術の市場価格など把握できるのでしょうか。

20161112-5.jpg版画の摺り師の新味正道墨田区北斎資料評価員の資料評価書です。

そもそも版画の摺り師が古美術品や肉筆、古美術の市場価格など把握できるのでしょうか。

こうした実態を見れば墨田区の官僚が天下り先目的で作る美術館がまともな美術館と言えるのでしょうか。

ご来館された方々にお願いですが、葛飾北斎の贋作をご覧になり「北斎は素晴らしい」などとおっしゃる事が無い様に願います。


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