すみだ北斎美術館の謎を追う 第20話 価値の低い後刷り版画も高値購入!その3 [官僚利権とすみだ北斎美術館の研究]
ご覧の葛飾北斎の版画は墨田区が平成19年230万円で購入した「文鳥と辛夷花(ぶんちょうとこぶしのはな)」です。
情報公開で得られた写真が素人がデジカメで撮影したものを縮小コピーし並べたもの複数回コピーが繰り返されたのか元の色が分からないほど酷いものです。
しかし、これは敢えて後刷り版画である事を隠す為に行われた可能性が疑われます。
つまり、これだけでも価値の低い後刷り版画である事が分かります。
これは初刷りと思われる「文鳥と辛夷花(ぶんちょうとこぶしのはな)」ですが、上の墨田区所蔵のものには落款部分に極め印と版元印がございませんが、これには双方がございます。
墨田区は2,300,000円で購入していますが価値の低い後刷り版画を初刷りなみの価格で購入して居る事が分かります。
後刷りなら30万円程度が妥当な金額だと思いますので墨田区の所蔵のものはやはり利権の残滓としか言いようがございません。
そもそも後刷り版画を北斎専門の美術館が購入するのであれば既に美術館としての体をなしていませんし、後刷りでは北斎の作品の良さが分からなくなってしまうからです。
毎年1億円の北斎資料収集基金は過大過ぎて使い切れない上に、別に北斎基金が作られ天下りの利権が強化されているにも関わらず区議会では自民党、公明党等が賛成多数で新たな基金を承認してしまうのですから呆れたものです。
最近では北斎の作品が出まわらなくなり、基金が使い切れな様で門人の作品を多く買う傾向にありますが、これもいかがわし肉筆やガラクタを買い漁る傾向が見られます。
門人のものとなると情報がかなり少なくなるので贋作が作り易い為にかなり多くの贋作を掴まされる可能性がありますし、そもそも知名度が低い傾向にありますので取引価格もそれ程高くありませんし、将来の値上がりも期待できません。
墨田区の資料収集員や学芸員では鑑定や相場の把握は無理だと私は思います。
この問題も引き続き特集しますので是非ご覧下さい。
あなたも目利きになれると思います。