すみだ北斎美術館の謎を追う 第15話 1260万円で購入の布袋図も利権の残滓! [官僚利権とすみだ北斎美術館の研究]
ご覧のものは墨田区が平成24年10月30日に葛飾北斎の肉筆として12,600,000円で購入した「布袋図」と呼ばれるものですが、情報公開資料ではご覧の様な詳細が分からない程コピーを繰り返し見えずらくされた資料が出て来ました。
平成24年頃から殆ど価値の無い北斎の門人などの作品が大量に購入され様になりました。
ご覧の「布袋図」も構図や画風から北斎のものとは考えられませんが、これを購入した永田生慈資料評価員らのコメントをご覧ください。
永田生慈氏らの取得資料に関する概要ですが、いかにも権威を振りかざすかの様な論調で、やたら常套的なほめ言葉の羅列でしかない事にお気付かれると思います。
肝心の来歴も過去に2ヵ所の美術館で所蔵された経緯があると書かれているので膨大な浮世絵の取引資料の中を探してみるとそれらしきものが出て来ました。
これがそうですが、筆のタッチから当ブログの10月31日に掲載したすみだ北斎美術館の謎を追う第10話2600万円で購入の波に「千鳥図」の筆に酷似しており、描かれたもの関係不自然でパーツを組み合わせ並べただけです。
この肉筆も私は贋作であると鑑定させていただきます。
「過去に2ヵ所の美術館で所蔵された経緯がある」という下りも、過去に所有していた美術館が贋作であるとの専門家の指摘を受けて売却したと考えると転売が繰り返された経緯が納得できると思います。
真筆ならまともな美術館なら先ず売りませんし、売る場合でも代理人を通じてより高く売れる可能性のある名門のサザビーズやクリスティーズのオークションで売る筈です。
名門のオークションでは売ったものが万一贋作だった場合、責任を持って買い戻しを行う為に、鑑定が非常に厳しいので通らないと考えて画商に流したと思われます。
贋作の見分け方はやたらと権威を振りかざす論調や、基礎学問的な過程がないやたら常套的なほめ言葉の羅列に惑わされない事です。
描かれたものに感情移入したり会話してみますと、贋作なら違和感や矛盾、疑問が感じられ、こんなものがあり得るのかと言うすきま風の冷ややかな感触が感じられるのではないでしょうか。