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世界は新たな金融危機に向かっている?著名な投資家ジョージ・ソロス氏の警告! [新世界秩序が分かると世界が見える]

05Jun2018-1.jpg先月29日に著名な投資家ジョージ・ソロス氏がパリでの講演で語った「次の大規模な金融危機に向かっているのかもしれない」と述べた事でヘッジファンドなどの投機筋はユーロ下落や欧州景気の減速を見込んだ新たなファンドを作り始めました。


この背景にはイタリアで3月に行われた代議院(下院)選挙で、過半数議席を獲得した政党や連合のないハング・パーラメント(宙づり議会)となった事で年末までに再選挙になる可能性が出て来ました。


第1党となったポピュリスト政党「五つ星運動」と第2党の同盟(旧北部同盟)は、7月にも総選挙を行いたい考えですが最終判断はマッタレッラ大統領が決めるそうです。


再選挙の結果、ポピュリスト政党「五つ星運動」が政権を取るとイギリスに続きイタリアがEUを離脱する可能性が強まりユーロが暴落したり主要なEU加盟国がこの動きに続く可能性がありEU崩壊もあり得るからです。


しかし、ジョージ・ソロス氏の警告の背景には彼自身が所謂エリート国際金融資本家であり新世界秩序推進派である事を考慮する必要があります。


それはポジショントークなのか、ポピュリズム((populism)一般大衆の利益や権利、願望、不安や恐れを利用して、大衆の支持のもとに既存のエリート主義である体制側や知識人などと対決しようとする政治思想、または政治姿勢のこと)に対する圧力の2つの要素が考えられます。


海外のサイトではpopulist pummeling(ポピリスト叩き)が金融商品として売られており次の様なものが売られています。


イタリア株価指数の下げの7倍のリターンをもたらすオプション取引商品や、イタリア3大銀行の株価が向こう1年半に3分の1以上値上がりしない場合に額面償還される2桁台のクーポンの証券、さらにはクーポンが11.6%で組み入れられた銘柄のいずれかが30%超値上がりしない限り額面償還される商品などが売り出されています。


つまりイタリアの株価を下げて経済に大きな打撃を与える事で儲かるデリバティブ商品が売り出されています。


こうした動きを見ればジョージ・ソロス氏の警告の「世界は新たな金融危機に向かっている」と言う意味は一般大衆の利益や権利、願望、不安や恐れを利用して、大衆の支持のもとに既存のエリート主義である体制側や知識人などと対決しようとする政治姿勢を潰そうとしている訳です。


同様の事は英国のEU離脱前にも起こり、英国の聡明な大衆は同様の嫌がらせや脅しを受けながらもEU離脱を選びました。


この事は、これまで進められて来たグローバリズムが既に崩壊し始めており世界的な流れに変わっていますからEU自体の発想はグローバリズムによるものですから確かにEUは崩壊する事が予想されます。


世界の流れはグローバリズムは大衆が搾取され低賃金労働をもたらす事を知ってしまいましたので既に過去のものになっています。


グローバル化は移民が増え治安が悪化、こうした人々が持ち込む宗教や言語、文化、人種の違いがこれまであった国や地方を分断したり割ってしまい紛争をもたらしますので国力の衰退をもたらしてしまいます。


これは古代ローマ帝国の崩壊の原因となった事は世界史を学べば分かる筈です。


歴史は繰り返すものですし、政治は大衆が変えるものである事も世界史は教えています。


populist pummeling(ポピリスト叩き)が金融商品の反対の取引、つまりイタリア企業の株をイタリア国民が買ってしまうと投機家が売りを仕掛けていますから安値で買えますし、大衆が値を吊り上げてしまえば彼らはロスカットの為に買い戻さずにいられない筈です。

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