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日産自動車検査偽装!神戸製鋼所データー改ざんに見る大手企業の品質低下の危機! [各種問題]

20171011-1.jpg10日大手鉄鋼メーカーの神戸製鋼所がアルミ製品や銅製品の一部で強度などのデータを改ざんしていた問題が明らかにされ、アルミ・銅製品ついて、検査証明書のデータの書き換えなど行い、仕様に適合するものとして出荷していた事実が判明しました。


上のものは、今回の改ざんが行われた可能性の強い製品のラインナップです。


こうした製品にはミルシートと呼ばれる品質検査書類を求めれば出してもらう事が出来ますが、これが改ざんされていたとなると、この材料を利用して製品を作った企業の中で設計図や検査要領書にミルシートの添付を求められた製品には使えない事になります。


つまり、販売した製品をリコールしたり、ものによっては顧客側が受け取りを拒否しますとこの材料を使用した製品は回収し廃棄、又はパーツの交換をする必要が生じます。


日産自動車検査偽装問題が明らかにされた直後に再び大手メジャー企業でこの様な事実が発覚した事は日本の大手企業が企業としての寿命を迎えているのか、信頼を失った企業は衰退の道を転げ落ちる危険性があります。


20171011-2.jpgご覧のチャートは神戸製鋼所の3か月間の株価の動きでですが、この問題が明らかになると株価はストップ安となり、新たに鉄粉でも改ざんが指摘されていますので、今後の状況次第では更に下げる恐れは避けられそうもありません。


最近の企業理念やモラルの低下は、アメリカの経済学者ミルトン・フリードマン(1976年にノーベル経済学賞を受賞)の「マネタリスト」であり「新自由主義」の旗手と言われるフリードマンの理論に惑わされた恐れがありそうです。


これは「ビジネスの社会的責任はたった一つ、持てるリソースを最大限利用して営利活動を行い、利益を増やすことに尽きる」と言う理論で、その結果これまで養われて来た企業理念が忘れさられ利益追求に走った為ではないでしょうか。


20171011-3.jpgこれは検査偽装事件に伴う日産自動車の株価のチャートですが、今後この影響が決算に反映されますので巨額損失となって現れると思われますし、失った信頼はそう簡単に取り戻せるものではありません。


こうした日本を代表する様な大手企業がこの様なセコイ事をしなければならない背景には、フリードマンの理論に基づく新自由主義があり、日本の小泉政権時代から竹中平蔵氏の登用からこれが進められてしまいました。


これにより大手企業と言えども世界的な価格競争に巻き込まれ、更に、株主に対する配当競争が激化してしまい、長期的な戦略が建てられず、目先の利益だけを追う余り本来の立場や地位を見失ってしまいました。


日本企業が再び息を吹き返す為には創業当時の企業理念に戻り社員や下請け大切にする家族な様な企業を目指すべきかも知れません。

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