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墨田区議会第3回定例会最終日!施設使用料値上げ議案採決前に反対討論! [墨田区議会]

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9月30日午後1時から墨田区議会第3回定例会(最終日)の公共施設値上げ議案採決前に反対討論を行いましたので、その討論の原稿を公開致します。

墨田オンブズマンの大瀬康介でございます。

これより、ただいま議題に供されました、議案第58号、59号、61号、62号、64号、65号、66号、67号、68号、69号、70号、72号、73号、74号、75号、76号、77号、78号、82号の、施設使用料に関する議案について、反対の立場から討論を行います。

まず、これらの議案について、理事者側の説明では「受益者負担の適正化を図る観点」や「利用する方と利用しない方との均衡を図る」事を理由に挙げております。

しかしながら受益者負担の根拠となる具体的な資料を議会に提出し、議会で検証すべきだと思いますが、これらの手続きが無いまま当議案を議決して、区民の皆様に対する説明責任が果たせるのでしょうか。

また、「利用する方と利用しない方との均衡」とは何を基準にして均衡を図るのか、その根拠となるものが全く示されておりません。当該議案の対象となる公共施設は、区民の皆様の文化活動や芸術活動、健康増進活動、生涯学習の場として活用されています。

これは所得による健康格差にも関わる重大な問題なのです。

健康格差問題の第一人者である、ハーバート大学の公衆衛生大学院のイチロー・カワチ教授は、健康格差の一番の要因として、社会参加と人と人の交流が健康を保ち社会保障給付費の削減につながる事を研究発表しています。

具体的には、所得が低い人達に共通して見られる傾向は、食生活のアンバランス化に加え、引きこもりがちになり、家から殆ど出なくなりますので先ず、身体機能の低下が起こり、気力の低下となって社会参加や人との交流をしなくなります。

その結果寝たきりになり易く結果的に自治体の社会保障給付費の増大を招いている事を指摘しています。

この事から分かる様に、当該議案は区民の皆様の社会参加の場である公共施設の使用料の値上げですから、これを利用する文化活動や芸術活動、健康増進活動、生涯学習を行う各団体の月謝や会費の値上げを招き、低所得者層がこうした活動に参加出来なくなります。

そして、結果的に社会参加の場を失い家に引きこもる様になり、最終的には寝たきりになり、墨田区の社会保障給付費の増大となって区財政を直撃する事を予想致します。

当議案はこうした影響や背景を踏まえた将来の状況まで考慮されて居るとは思えず、区民ファーストと言う観点からも疑問を感じますので、これらの理由から当該議案には反対致します。

議案第55号平成28年度墨田区一般会計補正予算について

当該議案には、すみだ中小企業センターの廃止関連予算が含まれているため反対致します。

議案第63号墨田区地域集会所設置条例の一部を改正する条例について

当該議案は、すみだ中小企業センターの廃止に伴う提案ですので反対致します。

議案第89号、第90号、第91号 物品の買い入れについて

当該契約については、長期にわたり同じ業者が落札するなど、その理由は入札仕様書や指名入札の方法に原因がある事が過去の情報公開資料を見ればわかります。

この様な現状が改善されて居ない状況では当該議案は認められませんし、区民の皆様に対する説明責任が果たせませんので、当該議案には反対いたします。

議案第88号すみだ生涯学習センター本館外壁改修その他請負工事について、反対の立場から討論を行います。

当該議案は、すみだ生涯学習センター本館外壁改修その他工事と書かれ、契約金額1億7,172万円と契約の相手方の記載しかなく、これだけでは工事の範囲や内容などの契約の内容が正しいのか検証すら出来ません。

更に、意匠性が高い建物を改修するに当たり、意匠者との契約を確認しようにも、文書の保存期限が過ぎたとの理由で廃棄された様ですが、この様な契約書の管理の杜撰な状況では、そもそも改修など出来る状況ではございません。

新基本計画では「すみだの特色ある伝統文化が大切に保護・継承され、着実に発展しているとともに、すみだに新しい創造性豊かな文化が生まれ、文化・芸術のもつ力に培われた魅力と活力あふれるまちになっています」とされていますが、本議案は著作者の作品や権利を軽く見過ぎており、区民の皆様に説明責任を果たせません。

また、民ファーストと言う観点から、当該議案には反対致します。

以上、ご清聴ありがとうございました。

次は、陳情についての反対討論です。

墨田オンブズマンの大瀬康介でございます。

これより、ただいま議題に供されました、陳情第37号 施設使用料等の値上げ中止に関する陳情について、採択すべきとの立場から討論を行います。

先ほど、施設使用料に関する条例議案の受益者負担の考え方について、反対の立場から討論を行いましたので、それと同じ見解から、本陳情は「採択すべきである」と考えます。

以上、ご清聴ありがとうございました。

結果的に公共施設値上げ議案は、自民党、公明党、絆、民進党、新しいすみだ、民進党墨田の会の賛成多数で可決されました。

反対したのは、墨田オンブズマン、共産党の2会派だけでした。


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