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第72話 松竹映画男はつらいよ寅次郎紅の花クランクアップ!渥美清さんとの出会い! [私はこうして起業した!40年で総資産5億円超に!]

20Sep2021-1.jpg1995年12月になると、当時松竹所属だった数名が、松竹映画株式会社の大船撮影所に呼ばれました、写真は当時のもので、この日は松竹映画の看板映画「男はつらいよ第48作 寅次郎紅の花」クランクアップするという事で呼ばれました。


実は、大船撮影所は、大学時代に2度ほどテレビ番組の撮影の為に行った事があるので迷う心配は無いと考え、東京駅を40分前にJR東海道線にのれば間に合うと思い多少余裕を見て行きました。


現場に着到したら、当時とは全く違ってしまい、あの昭和の大スター赤木圭一郎がゴーカートで門柱に衝突されて死亡した撮影所の門も無くないっていました。


目の前にあるのはテーマパークと化した撮影所で、更に奥に進むと撮影所に入りました。


しかし、本来行くべき第1ステージが何処になるのか分からず、資材を運ぶ為のパレットに腰をかけていると、黒い高そうなカシミヤのコートを肩から羽織った渥美清さんが隣に座りました。


おはようございますと挨拶し、沈黙の時間が過ぎましたが、渥美さんの体調が悪そうで、私が「第1ステージの場所が分からない」と言うと「そうか、一緒においで」と言われ一緒に第1ステージに入りました。


当時、渥美さんは松竹の言うまでもなく大スターで、その大スターと一緒に入って来たのですから、松竹の人達は目を丸くして「おまえ、渥美さん、知っているのか」とびっくりしていました。


それもそのはずで、渥美さんのお蔭で松竹は毎年10億円から12億円の配給収入を得ているのですから。


当時、渥美さんがご病気である事は隠されていましたので、その翌年の1996年8月7日に享年68歳で亡くなってしまう事は誰も予想していなかったと思いますし、松竹では49作目も制作する予定でした。


その後、看板映画を失った松竹は、釣りバカ日誌などを手掛けますが、三国連太郎さんも死去してしまうと大船撮影所も売却されてしまいます。


20Sep2021-2.jpg三国連太郎さんも我々にお芝居を教えて下さいましたが、常に立ちっ放しで教えてくださった事が印象的でした。(1996年9月25日撮影)


日本映画衰退の兆しを私は肌で感じる事が出来、日本映画では市場規模が遥かに違うハリウッド映画には敵わない事が理解できました。


また、日本から大スター生まれにくい背景には、電通などによる在日利権があり、日本人がメジャーになり難い仕組みが存在し、これが映画もテレビドラマも質の低下を起こしていると思いました。


その典型的なのが、時代劇で古い時代劇では侍がとても威厳があり、常に死の危険と隣合わせの殺気がありましたが、現在の俳優さんではこの雰囲気が出せる方は居ないかもしれません。


この事は、例えば戦後直後に作られた安井昌二さんの「ビルマの竪琴」とその後、リメイクされた中井貴一さんの「ビルマの竪琴」では、戦争を知る世代と知らない世代差が現れています。


特に、日本軍が包囲され、3日前に停戦した事を知る場面で、水島が竪琴を金出る前の殺伐とした空気と、後の演技の転換は、戦争を知る人が居た人達の演技と、原作は同じなのにリメイク版ではかなり違います。


話は渥美さんに戻りますが、渥美さんの素晴らしさは、あの戦争と言う悲惨な現実を生き抜いた日本人の渡世と言う生きざま、何も縛られない胡散臭い生き方をあれ程演じられる人はのこ平和な時代では生まれないのかも知れません。


彼らを産んだん浅草と言うまちも、才能豊かな人々を排出した背景には、浅草独自の文化があり、こうした人々を排出し易い芸人のまちです。


その浅草も次第にこうした文化が失われつつあり、そうした背景には、日本経済の低迷で芸人さん達が食べられなくなり、大道芸人すら見る事は殆ど無くなっています。


しかし、現在も浅草演芸ホールや東洋館、講談の木馬亭、大衆演劇の木馬座が残っており、ビートたけしさんが育ったフランス座は東洋館となり残っていますし、ロック座も倒産したそうですが、まだ営業している様です。


こうした環境が、日本映画や文化芸術に貢献して来た事は言うまでも無く、多くの芸人さんが芸事だけでは食べて行けないので、飲食店を経営されていて、そこでも芸を披露してくれたりしています。


また、電通による大手芸能プロに仕事が集中する寡占化が進み、中小芸能プロが壊滅的な打撃を受けた事も芸能界の衰退を加速させ、今度は中共ウイルスの感染拡大で音楽系プロダクションが大打撃を受けました。


更に、テレビと言う媒体もYoutube等に押されて広告料収入が減っているので、大手芸能プロも存続の危機に追い込まれていますので、逆に中小芸能プロが復活する可能性もありそうです。


しかし、中共ウイルスの感染拡大の影響で、一番影響を受けたのが芸能関係で、私のプロダクションも去年も今年も予約された仕事が飛んでしまい、不動産の方で稼ぐ方向に進んでいたので多少影響を受けずに済みました。


芸能プロも実際は、仕入れがありませんので元手はかかりませんし、知恵と才覚次第では大きく儲けられる世界です、でも、あの石原プロモーションでも廃業してしまうのですからスターを作る事が困難な時代かも知れません。

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