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土用の丑の日とうなぎ!知っておきたいウナギの生体系!二ホンうなぎを増やせ! [日本の食文化と季節]

28Jul2021-1.jpg神社暦をみると7月28日土用丑の日とあり、土用丑の日に何故うなぎを食べる習慣があるのでしょうか。


写真は墨田区向島の鰻の老舗大和田の鰻重で大きな国産鰻が一匹まるまる使われている事が分かります。


今年は、昨年よりも鰻の漁獲量が多かったせいで、スーパー等では国産の鰻が一尾1500円程度で売られていました。


ちみに昨年は、スーパー等では国産の鰻が一尾1980円程度でしたので昨年よりも約500円程安くなり、多くの方が召し上がったのではないでしょうか。


さて、土用丑の日とは何かと言うと、古代中国に端を発する自然哲学の思想では、万物は木・火・土・金・水の5種類の元素からなり、これは互いに影響を与え合い、その生滅盛衰によって天地万物が変化し、循環すると言う五行思想に由来する様です。


これによると、季節の変わり目を意味する雑節は、四季の四立(立春、立夏、立秋、立冬)の直前の約18日間を指します。


つまり、土用の丑の日な年4回あり、春の土用の丑には「い」、夏の土用の丑には「う」、秋の土用の丑には「た」、冬の土用の丑には「ひ」の付く食べ物をとると良いとされ、これを土用の食い養生と呼ばれます。


真夏の土用の丑の日には鰻を食べる風習は江戸時代から始まったそうです。


私が子ども頃は、郊外の川に釣りに行くと鰻が釣れたもので、四国の親戚の家に大きな池があり、夜になると池に入り、竹の棒に釣り針を括り付け、大きなミミズを付けて池の中の石の隙間に入れて鰻を釣る方法もありました。


昔は、築地の場外市場で活きた鰻が売られていて、それを生きたまま買って帰り、水槽で大きくして食べたり、千葉県の印旛沼では、鰻を養殖していて活きた鰻を買って帰り、家でさばいて食べた記憶があります。


その後、世界的な鰻の乱獲や河川の改修などで、日本の小川等に遡上して来る鰻が減ったなどの要因で鰻自体が取れなくなりました。


28Jul2021-2.jpg二ホンウナギの調査研究は今から36年前から始まり、日本から約2,000km離れたマリアナ諸島付近の海域で産卵場が特定されたのは、平成23年2月事で上の地図の赤い星の部分で産卵している事が分かりました。


つまりニホンウナギは、5年から15 年間、日本の河川や河口域で生活した後、海へ入り日本から約2,000km離れたマリアナ諸島付近で産卵し、その幼魚が海流等に乗りながら、沖縄沖でシラスウナギとして捕獲され、養殖場へ持ち込まれ養殖されます。


捕獲を免れたシラスウナギは黒潮に乗り日本本土の河川に再び遡上してくるそうですが、その生態にはまだまだ不明な点が多いそうです。


この二ホンウナギを守るには、ウナギが遡上し易い環境を作るなど河川環境を守る事が必要で、昔の里山の風景である、田んぼと小川、土手など生息し易い環境と農薬などの汚染を押さえる事が大切ではないでしょうか。

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