第49話 劇団は経営が大変!人を育てる事の難しさを痛感!コロナ禍の芸能プロは大変 [私はこうして起業した!40年で総資産5億円超に!]
撮影の仕事が増えて来ると、演技の出来る出演者が必要になって来ました。
話は少し遡るのですが、実は映画のオーディション受けた事があり、その時の帰り道芸能プロダクションの社長からお茶を飲みに行こうと誘われました。
実は、これがスカウトでその後、南青山にある芸能プロの所属になりました。
その関係でスタニスラフスキーなどの演技指導を受けると共に、事務所主催の演劇で主演に抜擢され3ヶ月にわたる厳しい稽古がありましたが、稽古後の飲み会など楽しい事も大かった記憶があります。
公演は渋谷のその筋では有名な劇場で連続2週間の公演でしたので体調管理や衣装替えの時間が短い為に大変でしたが、共演者の方がこの時間を舞台で演技しながらタイミングを見て「キュー」を出し、そこで登場する訳です。
公演が始まる前には、次々と舞台花が届けられロビーにたくさんの花が並びました。
中でも松竹時代劇研究会の仲間からの支援は有難く、何かとお世話になりました。
舞台の緊張感独特のもので、芸能界関係者や映画監督まで来られ、講演後飲み会もありました。
無事楽日の公演が終わると、父が車で迎えに来てくれて、車に積み切れな程の花束に驚くと共に実は大変喜んでいました、帰りの車の中は花の香りで充満していました。
こうした経験から、演技指導も出来る様になり、芸能界との接点も多くなりました。
そこで、そこで元テレビのプロディユーサーらと劇団を立ち上げる事にしました。
団員を募集すると120名もの応募があり、オーディションで数名を選び芝居の稽古をすると共に、映像の仕事で出演者として登場させるなどの仕事も取れる様になりました。
しかし、人を育てる事の難しさを痛感します。
例えば、撮影中に瞬きをしない様に言っても、本番で不自然な瞬きがでてしまう、セリフを覚えられないと言う事例もありました。
これが舞台ですと、主演クラスは台本一冊を丸暗記していないと務まりませんし、相方のセリフも覚えていないとそれに反応した演技が咄嗟に出て来ませんし、相手の演技に合わせてこちらも演技を変えたり膨らませるものです。
つまり、セリフを覚えるだけではなく、立ち位置や舞台上の動き、リアクションに至るまで体全体の動きも覚える必要があります。
最終的は、俳優の表現力が求めれられ、ある種の才能が必要になりますが、これが万人にあるとは限りません。
最も困った問題は、芸能界に入れば高い報酬が得られると勘違いされている方が多く、その報酬は何故高いかが理解できない人が多いのです。
芸能界は水商売と言わる背景には、そのタレントの人気でギャラガ決まり、公演等ではチケットが何枚売れるかで決まる事を理解出来ない人が多い事に驚きました。
つまり、所詮サラリーマン感覚で、高額の報酬が得られるインセンティブ(奨励や報奨)な仕事を知らない事に驚きました。
これは、仕事に対する考え方が違うので、これは教えて何とかなる事ではありません。
富める者と貧する者の差は正にこれで、富める者は、自分で結果を出し稼ぐ事を考えますが、貧する者は、稼ぐ人に依存して自ら稼ぎ出す事が出来ない人で、これに気付いていないのです。
これは物事の本質かも知れませんが、稼げる人にはそれを見抜いて優秀な人材が集まり、様々なコネクションが生まれ、互いに利害を共有する様になります。
特に芸能界は人気商売ですから、儲かる時は儲けが大きいのですが、現在の中共ウイルス感染拡大の影響で殆ど全ての公演やライブが中止又は縮小する状況では芸能プロの経営は大変だと思います。
中でも、大手芸能プロが大変で、これまではテレビでのタレントの出演を独占的に支配し巨額の利益を挙げて来ましたが、今ではテレビ離れが進みタレントを養えなくなって来ています。
次回第50話は、「大手芸能プロのテレビ番組独占は何故起きたか?その真相を暴露!」をお送り致します。