区民福祉委員会のご報告!平成30年度の国民健康保険制度改革について! [墨田区議会]
22日区民福祉委員会が開会されましたのでご報告致します。
最も重要な問題と考えられる平成30年度の国民健康保険制度改革についてここでは解説してみたいと思います。
そのポイントは上に示されていますが、先ず今回の制度改革の理由として、国保制度改革の根拠法 「持続可能な医療保険制度を構築するための国民健康保険法等の一部を改正する法律」 (平成27年5月27日成立)を挙げています。
改革の目玉は「国保制度運営の在り方の見直し」の様で「平成30年度から、都道府県が財政運営の責任主体となり、安定的な財政運営や効率的な事業の確保等の国保運営に中心的な役割を担い、制度を安定化させる」と述べています。
つまり「国」が抜けて「都道府県」が財政的な運営主体になる訳で、
続いて「区市町村は、地域住民と身近な関係の中、資格管理、保険給付、保険料率の決定、賦課・徴収、保健事業等、地域におけるきめ細かい事業を引き続き担う」とありこの部分は変わっていません。
公費による財政支援の拡充が掲げられていますが、「毎年約3,400億円の財政支援の拡充等を実施」とありますが、漠然と3,400億円と言われてもどの程度なのか分かりません。
これは平成29年1月12日に出された厚生労働省保険局国民健康保険課の資料に記載がありここから、財政支援の公費約3,400億円は、現在の国保の保険料総額(約3兆円)の1割を超える規模である事が分かります。
しかしながら、現在の負担が多すぎる国民健康保険料負担が事実上現状維持が目的としか思えませんし、国の責任が都道府県に転嫁されますと地方財政を直撃する恐れがあるのではないでしょうか。
これが都道府県と区市町村の役割分担を島エス図ですが国が地方に丸投げ感がぬぐえません。
これは保健制度改革後の国保財政の仕組みを示す現行制度と制度改革後の違いを示す図ですが、結果的に交付金と保健給付額が同額ですから変わらない事が分かります。
つまり会計制度が「区市町村の国保特別会計」に「都道府県の国保特別会計」が加わり複雑になり、「公費」の負担割合が見えにくくなっただけです。
結論から申し上げますと平成30年度の国民健康保険制度改革は名ばかりで現在の重い国民健康保険料は大して変わらない事を分かり難くして述べているに過ぎません。