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27日開催される平成29年度富士総合火力演習の予行演習と日本の防衛の現実!第2話 [各種問題]

20170826-2.jpg第1話に引続き戦車が防衛計画大綱では次第に数が減らされる傾向にある事についてその理由と根拠を考えてみたいと思います(撮影:大瀬康介)。


ご覧の写真は平成29年度富士総合火力演習の予行演習で撮影した90(キュウマル)式戦車の大砲はラインメタル 120 mm L44(Rheinmetall 120 mm L/44)と呼ばれる44口径120mm滑腔(かっこう)戦車砲で、砲弾の破壊力を高めると重量が増大し機動性が失われる為にこの方式が採用されています。


これまでの砲はライニングと言う螺旋状の溝がありますがこれを無くし他為に散弾銃の銃身の様に砲身が薄く軽くしながらライニングが無い事で反動や抵抗が減り砲弾の破壊力の強化が図られています。


さて話は戻りますが、この様に威力の大きい戦車が新防衛大綱では減らされしまうのでしょうか。

20170826-1.jpgこれが新防衛大綱によると「機動戦闘車を部隊に配備するとともに、北海道、九州以外の部隊の戦車を廃止します」と書かれています(出典:防衛省 防衛計画の大綱 中期防衛力整備計画)。


つまり本州から戦車が居なくなり、残るのは北海道と九州の一部にしかいない事になります。


何故でしょうか。


結論から申しますと有事の際の戦闘方法が大きく変わってしまい地上戦は余り想定されない事やより機動力とスピードが求められ、速やかに攻撃し速やかに移動しないと直ぐに攻撃されてしまうからです。


20170825-4.jpg今後導入が増える事が予想される水陸両用車は、有事の際には日本は島嶼部が多く島嶼部に侵攻された際に上陸が可能な構造で波状の部分は増加装甲(Additional Armor)と呼ばれ対戦車ロケット砲で攻撃されると被弾と同時に爆発し砲弾のエネルギーを吸収させ車体を守ると共に被弾しても交換が容易に出来ます(撮影:大瀬康介)。


こうした人や兵站を輸送し、ロケット砲などを携行した戦闘員が茂み等に身を隠しロケット砲で攻撃する方法が取られるそうです。


20170825-6.jpg敵の戦車を標的にした対戦車ロケット砲の飛んで行く状況です(撮影:大瀬康介)。


20170826-3.jpg実戦では戦車よりもこうして見えにくい場所に隠れた敵に何処から攻撃されるか分からい方が心理的にも、経済的には1台8~10億円する戦車と乗員が攻撃される方がダメージが大きいのです(撮影:大瀬康介)。


全体を通してこれまでの総合火力演習では威圧力をPRする感が否めませんでしたが、今年は実戦を想定した演習により近づいている感じが致しました。


引続き第3話をご覧ください。

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