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すみだ北斎美術館の謎を追う 第10話 2600万円で購入の波に千鳥図も利権の残滓!  [官僚利権とすみだ北斎美術館の研究]

20161031-1.jpgご覧の肉筆は、墨田区が平成6年12月2日に25,750,000円で北斎の肉筆として購入した「波に千鳥図」(なみにちどりず)です。

先ず、この肉筆を全ての先入観を取り払ってじっと鑑賞して下さい。

何をお感じになられるでしょうか?

恐らく多くの皆さんはコメントにお困りになるのではないでしょうか。

その理由をはっきり申し上げますと、全くつまらない描写と構図で描かれて居るからです。

それはここに描かれて居るものの全てがパーツの貼り合せで構成され、それぞれの遠近感がばらばらです。

特に疑問なのが、この様な激流で葦の葉とも竹の葉の様に見える植物が生息するだろうかと言う疑問を持たざるを得ません。

そして岩なのか土なのか解らない所を激流が流れて居る訳ですが、描写が杜撰過ぎてそこがどこなのか分かりません。

その反対に濁流の様な流れの波は細かく描いて居るのですが、その波立が不自然でお粗末過ぎますし、北斎らしく見せる為に冨獄三十六景 神奈川沖波裏の砕ける波を入れていますが不自然に感じるのは私だけでしょうか。

人間の目は本人が意識しなくても脳の記憶と照らし合わせて、それが何かを認識しようとしますので、目に入る光景が不自然だと違和感を感じますから、多くの方はご覧になって違和感からつまらないと言う印象を持たれたと思います。

「能楽論」の中で世阿弥は虚実皮膜論を述べておりますが、能楽の舞台でも創作と現実は皮膜程度の差で無ければ人は感情移入出来ないと言う、芸術の極致を簡潔に述べております。

人の心が引付けられ感情移入出来ないものはもはや芸術とは言えませんし、本物の芸術家の作品に私達が引付けられるのは表現方法は違っても鑑賞者を引き付けるこうした要素があるからです。

この様な描写が稚拙な上にパーツを貼りつけただけの肉筆に25,750,000円と呆れますし、どうせ税金を捨てるならもっと活きたお金の使い方をして欲しいと願わざるを得ません。

この肉筆も私は贋作であると鑑定させていただきます。

25,750,000円もの多額の血税が天下り利権と北斎利権に食い荒らされた残滓だと言わざるを得ません。

展示されずに保管庫に保管されっぱなしになる事が予想されますが、もしも展示される事があるなら識者はきちんと声を挙げるべきだと思います。

本来は国立の東京芸術大学などがきちんとコメントを出すべきだと思われます。

しかし、同大学の出身の画家の先生におうかがいしますと1898年、黒田清輝東京美術学校教授になってから政治的に日本画よりも洋画が重んじられこの時に日本画は事実上絶えてしまったそうです。

これが現在まで影響を与え日本画や浮世絵の分野の伝統が絶たれてしまった為にきちんと検証できる専門家が出にくくなってしまい、怪しい自称評論家の余地を生んでしまったそうです。


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