貧富の格差と階級社会第18話フランスに見るグローバル化社会の働き方の現実! [貧富の格差と階級社会はこうして作られる]
御覧の写真は私がフランスのリール国際映画祭に入選し、招聘を受けた時の映画祭実行委員会の委員会場での会議の模様です。
当然ここで使われている言葉はフランス語ですが、何となく話している内容が部分的に伝わって来る程度です。
しかしながらフランスの若者で大学卒の人なら大体が英語が喋れますので、英語さえできれば基本的に意思の疎通は取れました。
航空機でフランスのシャルルドゴール空港へ行き、高速鉄道TGVのチケットを買い時速320キロと言う速さですが2時間位乗るとフランス北部のリール市へ着きますと現地スタッフが駅で待っていました。
写真はTGV1等車の内部の様子ですが殆どがヨーロッパの方でした。
車でホテルまで送られ荷物を置くと夕には迎えの車が来て映画祭パーティー会場に行きますと、数百人の方がいらしてシャンパンで乾杯をしながら挨拶周りをします。
フランス人と言うと長い休みばかりで仕事を余りしないというイメージがございましたが、実際にはエリート層は働き者で一緒に行動をしていますと睡眠不足になる程でした。
朝7時には迎えの車が来て、そのまま映画祭の会場へ行きミーティングが行われ、会場の設営などの仕事をしていますし、市内の映画館全てを使い市全体の映画祭ですので各映画館周りをして舞台挨拶をします。
その際は日本人の通訳さんがいるので特に困りませんでした。
フランスでは映画が人気で中央の青いのぼりのある部分が映画祭会場で、何処からこれだけ多くの方々がやって来るのかと思えるほど活気で溢れています。
映画祭が終わるのは、午後11時頃になると映画の上映が終わるので、その後でまたパーティーが行われ、そのあとはスタッフとパブに行くのですが、深夜の2時まで飲みながらコミュニケーションを取ります。
その後、宿に帰ってシャワーを浴びて寝るのですが、朝6時には起きていませんと7時には迎えの車が来てしまうので1日3時間程度しか眠れない日が滞在中続きました。
フランス人もエリート層は結構働き者だと痛感いたしましたが、その反面長い休暇があるのは、充電期間なのかも知れません。
この充電期間に旅行をして異文化に触れたり、家族で別荘で過ごす事が多い様です。
こうした状況は、アメリカも日本も変わらず比較的エリート層は深夜まで仕事をしていますし、グローバル化の進んだ金融機関や大手総合商社も仕事が忙しく深夜まで仕事をしているのが実情でした。
本来なら仕事を外注したり補助スタッフにさせられれば良いのですが、専門性が高く難易度が高い仕事はこれが中々できませんから、減らせるとしてもコピーを取ったり書類の整理をする事ぐらいしかありません。
私は体力が強いのか為替ディーラー時代5年連続で睡眠時間3時間でしたが、過労死する事も病気になることもありませんでした。
やはりこうした仕事が大好きですし、ストレスを余り溜めないタイプなのかも知れません。
仕事は量は1日15時間位働いているのですから、時間だけで考えて8時間労働の3倍近いですから働く人は働いていますし、その分収入も多くなるのは当然かも知れません。
格差は忙しく働かなければならない人と、時間を持て余す人との間でも起こる事は自明の理かも知れません。
この差が結果的に長い人生では大きな積み重ねとなり、それが格差と見えてしまう恐れがあります。
俗に富裕層と言われる人達は、優秀で実際にはよく働いていますし、それなりに社会に貢献しているのではないでしょうか。