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貧富の格差と階級社会はこうして作られる第9話 明治の電力王に学ぶ成功法則!その1 [貧富の格差と階級社会はこうして作られる]

16Oct2019-1.jpg前回に引き続き新シリーズ貧富の格差と階級社会はこうして作られる第9話は、素人が投資に手を出すことは損をする危険が多く、それを回避するには多くの勉強と経験を積み情報が早く入る事が必要になります。


基本的には過去の世界中の相場師の投資方法を徹底的に研究すれば、相場の本質が見えて来るものです。


特に重要なのは「勘」でこれは「感受性」とも言えるもので、天才的な方もいますがある程度努力で身に着く可能性がありそうです。


今回は上の写真の福沢桃介から学ぶ相場の神髄を解説しますが、先ずこの桃介は旧姓は岩崎家で慶応大学時代に福沢諭吉にその能力を見込まれ諭吉の娘婿になり福沢姓に変わりました。


現在では電力王として知られる人物ですが、若い頃は投資で大儲けした人物です。


彼の投資方法は「勘と理詰め」に集約され、単に「勘」では無く勘を裏付ける為にその裏を「理詰め」で取る慎重さが単なる相場師と違う点で、具体的には次の通りで、株式投資を対象にしています。


1.決算報告書を十分に検討する。


2.株を買ったら必ず売り逃げるチャンスをつかんでおく。


3.株式投資のコツは、見方(理屈)ではなく仕方(実行)である。


4.相場に勝には売と買いのほかに間が必要である。


5.自分の投資方針の調査が不十分だったり、経済環境の変化で周囲の事情が変わったと思ったら、サッと相場から手を引く。


これが桃介の相場の神髄ですが、相場の本質を知らないとこれを正確に読み解けませんので少し解説を加えさせていただきます。


「1.決算報告書を十分に検討する。」の部分では決算報告書は粉飾されている事が昔から現在までありますので、そこを見抜ける様な財務諸表の見方や会社そのものの現場を見て判断する必要があります。


これは複数の会社を見ていないと見抜けるものではなく、若い頃にアルバイ等で複数の会社を経験しますと良い会社とそうで無い会社の差が肌で感じ取れるものです。


基本的に良い会社程社員に研修などのスキルアップの投資しており、社員の能力や指揮が高い傾向にあり、こうした事が出来る背景には会社が利益を出していませんとこうした余裕はないからです。


「2.株を買ったら必ず売り逃げるチャンスをつかんでおく。」この部分は、売り抜ける価格を設定すると共に、どの位の期間で売り抜けるか、チャンスとはその会社がマスコミ等で取り上げられたら売り抜ける最高のチャンスです。


「3.株式投資のコツは、見方(理屈)ではなく仕方(実行)である。」投資は頭の中で考えていてはだめで行動する事で結果が出る事を言います。


現在でもプロの投資家の世界では他人から預かった莫大な資金を運用しますので、怖くて何も出来なくなってしまう人もいますが、こうした人は先ず向きませんから直ぐに外されます。


逆に無知過ぎて恐れを知らない者もいますので、組織なら見分ける方が居ますが、個人では自己判断ですから、FX等では模擬トレードが無料で出来ますから、これで経験と勘を積み利益が出せる様になってから自分のお金で行動すべきです。


この本質は行動しなければ儲からない、儲けは行動の結果生まれると言う道理を示しています。


「4.相場に勝には売と買いのほかに間が必要である。」これは相場の神髄ともいえる部分で常に売り買いする者は必ず敗者となるのは相場の道理で、相場の動き始める時の動き、動かない時は行動しない、武道で言えば間合いを取りながら睨み会っているのと同じです。


例えば武道では間合いを保ちながら相手が自分よりも上手か下手かを見極めながら、その隙を突いて攻撃するのと同じです。


相場では、誰もが動きたいが周りの様子を見たいと同じ事を考えている瞬間があります。


そうした瞬間に真っ先に行動し、皆が真似をして付いて来ますとその動きが頂点に達するまで我慢して天井を打つ直前に売り抜けるにも間が必要で、利益を確定したいと言う気持ちと更に上がるのではと言う期待の狭間で間を判断します。


最終的にはこの「間」の判断は人間心理を知り尽くしていませんと分かりませんし、人間観察力、つまり、人間の欲望と不安の狭間を見分ける力が求められ、これは場数を踏まなければ身に付きません。


「5.自分の投資方針の調査が不十分だったり、経済環境の変化で周囲の事情が変わったと思ったら、サッと相場から手を引く。」投資には失敗は付き物で上がるか下がるかの確立2分の1なので目論見が外れる事は誰にでもあります。


こうした時に自分の誤りを率直に認める事が出来るかどうかで、世界的投資家ジョージ・ソロスはこのポイントを外さない事を信条にしています。


投資の世界では損をいかに少なく出来るかをしっかりコントロール出来れば大損する可能性は極めて低くなりなります。


つまり、上がるか下がるかの確立2分の1世界で、目論見を誤れば10パーセントでロスカットしていれば、次に、目論見が当たり50パーセント以上値上がりした時に売り抜ければ、40パーセントの利益が得られます。


最終的には如何に正確に市場の動きを見極める事が出来るかで、これは研究と先人の知恵からヒントを貰うしかありません。


次の10話では桃介が戦争について書いており、彼が当時としては国際的な感覚と国際金融資本家についても考察していた可能性が伺われる点を書いてみます。

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