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東芝の巨額損失で一番利益を生んで居いる半導体部門売却は日本の国益を損なう! [ニュース]

20170222-1.jpg22日東芝が米原発工事に絡む巨額損失の埋め合わせの為に一番利益を生んで居いる半導体部門を分社化しその株式の50%以上を売却する方針を決めたと言うニュースが流れました。(写真は東芝製SDメモリーカード)

私も東芝製のSDメモリーカードをかなり使っておりますが、日本製とう安心感から愛用しておりますが、これも無くなってしまうと日本製のメモリーはなくなってしまうと言う不安があります。

その発端は昨年12月27日に東芝が発表したアメリカの原子力事業を手がける子会社ウェスチングハウスが2015年に買収したCB&Iストーン・アンド・ウェブスターが数千億円規模の損失を計上する可能性がある事が分かったからです。

何故こうした経緯に至ったのか調べてみますと、子会社のウェスチングハウスは南部のジョージア州で2基、サウスカロライナ州で2基の合わせて4基の原発の建設を2008年に受注しています。

2011年になると東日本大震災が発生し福島原発が事故を起こした事が切っ掛けでアメリカアメリカで原発の安全基準が厳しくなってしまいました。

その結果、安全基準を満たすために設備や資材の費用が上昇した上に建設の工期の伸びにゆる人権費の負担増で建設コストが受注した時点の想定を大きく上回ってしまいました。

これにより工事を受注した企業同士の間で、建設コストが膨らんだコストの負担をめぐって対立が生まれ話し合いが進まないまま工事が遅れる事による損害が膨らみ続けてしまいます。

この最大の原因は発注元も電力会社との契約の中身に問題があったとされています。

その契約は「4基のうち少なくとも2基(サウスカロライナ州)については、建設の費用があらかじめ決めた金額を超えた場合は、ウェスチングハウスとCB&Iストーン・アンド・ウェブスターがその分を負担する」となっています。

そこで東芝は、両者の対立を解消し工期の遅れを取り戻す為にCB&Iストーン・アンド・ウェブスターを買収しました。

ところが蓋を開けて見ると同社は、資産が負債を下回る債務超過に陥っており、買収額は「0ドル」とする契約がなされましたが、原発の建設費が莫大に膨らみ東芝はこの買収で損害を拡大させてしまい7100億円を超える損失が出る恐れがあります。

これに対して本来ならその原因が福島原発が事故である事を考えますと直接の当事者である東京電力の責任でもありますし、こうした事故を起こす原発の設置を認め日本の原子力政策を進めて来た日本政府の責任でもある筈です。

しかし、政府は「企業の経営判断の誤りに金は出せない」と言う姿勢です。

バブル崩壊後に巨額損失を出した銀行に対して公的資金を出して経営を支えたのに反して東芝の支援を政府がしない事は政府を始め国会議員が今後起こる問題に対して想像力が無さ過ぎだと思います。

今回の東芝は半導体メモリー新会社の売却で1兆円の資金を調達しようとしていますが、米ウエスタンデジタル(WD)や、同業の米マイクロン・テクノロジーのほか、米マイクロソフトが意欲を示しているそうです。

しかし、産業のコメと言われるこうした部分が儲け主義の米国企業に買取られ、技術やノウハウを吸い取られた上で更に売却される恐れもあり、日本の産業や技術に大きなマイナスになるのではないでしょうか。


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